イエナプランとは、何か。
イエナプランは、1924 年にドイツの教育学者 ペーター・ペーターセンがイエナ大学で始めた学校改革プロジェクトに端を発する教育法です。第二次大戦後にオランダに渡り、1965 年頃から本格的に普及。現在、オランダ国内に 200 校以上 のイエナプラン校があり、世界各国へと広がっています。
「世界いち子どもの幸福度が高い国」と呼ばれるオランダの教育を象徴する存在として、近年日本でも注目を集めています。長野県の 大日向小学校(2019 年開校・公認校)、広島県の 常石ともに学園(2022 年開校・公立校)など、国内でも実践校が広がりつつあります。
異年齢学級・4 つの基本活動・リズミックな時間割・ワールドオリエンテーション(科目横断的学習)── 教科ではなく 「子どもがどう生きるか」 を軸に組み立てられた、対話と共同体を大切にする教育です。
なぜ私たちが、イエナプランを。
赤ちゃん先生プロジェクトを始めて 10 年。私たちは 9,236 回のクラスを通じて、子どもたちと真正面から向き合ってきました。けれど、向き合うたびに見えてきたのは、子どもたちの背景にある社会のかたちでした。
2024 年、不登校の小中学生は 34 万人を超えました。発達の悩みを抱える子どもたちも、増え続けています。子どもの問題だけではなく、それを支える親たちもまた、息苦しさのなかで立ち止まっています。
イエナプランは、私たちにとってもう一つの答えでした。学校でしか実践できなかったその教育を、私たちは 家庭・地域という、もっと身近な場所に届けます。それが、母親自身が学び、子どもとともに育つ場「おうち探究塾」です。
4 つの基本活動。
イエナプランの一日は、「学習」だけで構成されません。4 つの活動が、リズミックに織り重なります。
Activity 01
対話
サークル対話
子ども同士が円になり、自分の気持ちや考えを語り、聴き合う時間。
Activity 02
遊び
遊び
創造性・社会性を育む、自由で本気の遊び。学びの土台です。
Activity 03
仕事
仕事(学習)
自立した学習、共同での探究。一人ひとりの計画に基づく学び。
Activity 04
催し
催し
週・季節の節目に、共同体としての時間を分かち合う催し。
20 の原則。
イエナプラン教育の土台にある、人・社会・学校についての 20 の原則。すべてが「個別性と共同性の両立」を指します。
人について(5 原則)
- 1. どの人も世界にひとりだけの、かけがえのない存在である。
- 2. どの人も人種・国籍・性・宗教・社会的地位・障害の有無等にかかわらず、自分らしく成長していく権利を持つ。
- 3. どの人も自分らしく成長するために、その人だけの環境・他の人との関係・本物の経験 が必要である。
- 4. どの人も人格を持つ全体的な人間として承認され、それに合わせて 接される必要がある。
- 5. どの人も文化を担い、文化を新たに作る存在として承認され、それに合わせて 接される必要がある。
社会について(5 原則)
- 6. 人々は、それぞれの違いをかけがえのないものとして尊重しあう社会を作らなければならない。
- 7. 人々は、それぞれの個性が伸びる余地のある社会を作らなければならない。
- 8. 人々は、公正と平和と建設性を 高めるような 社会を作らなければならない。
- 9. 人々は、地球と世界を大事にし、注意深く守る社会を作らなければならない。
- 10. 人々は、自然と文化の遺産を、将来の世代のために守り、利用する社会を作らなければならない。
学校について(10 原則)
- 11. 学校は、関わっている者すべて——子ども・教員・親——にとって独立した協働の場である。
- 12. 学校での大人の活動は、上記の人と社会についての諸原則に基づいている。
- 13. 学校での学習内容は、子どもたちが現実に生きている世界・経験・体験から取り出される。
- 14. 学習は、世界をよりよく経験できる・知ることができる ようにする。それは、対話・遊び・仕事・催しという 4 つの基本活動を通して行われる。
- 15. グルーピングは、子どもたちが学び育ち合うこと を促すよう、異年齢で行われる(3 学年混合の根幹グループ)。
- 16. 自立的な遊びと学習は、教員によって導かれた、コース型の学習と交互に行われる。
- 17. 世界の発見・経験を中心に置く「ワールドオリエンテーション」は、教科横断の中核としての位置を持つ。
- 18. 評価は、できるだけ子ども本人の成長過程に対して、子ども自身と話し合いながら行われる。
- 19. 学校では、行動と発達についての変化・改善は、絶えざる過程として承認される。それは行動と省察の一貫した交替によってこそ可能になる。
- 20. 学校では、すべての関係者の協働を通じて、上記の原則がたえず、より深く、よりよく実現されていく。
出典: 日本イエナプラン教育協会 / Suus Freudenthal-Lutter の原典に基づく和訳
コアクオリティ ── 3 つの要素。
イエナプラン校がたえず大切にする、3 つの本質的な質。
A
自分自身との関係
自分を知り、自分の力を信じ、自分らしく在ること
B
他人との関係
違いを尊重し、対話し、共に育つ関係を結ぶこと
C
世界との関係
自然・文化・社会の中で、自分の位置を見つけること
私たちの実装 ── おうち探究塾。
イエナプランの理念を、家庭という、もっとも身近な場所に届けます。
「おうち探究塾」は、ママハタ独自のイエナプラン実装プログラムです。資格を取得した ママリーダーが、自宅やコミュニティスペースを使って、3〜6 歳前後の子どもたちと探究の時間を分かち合います。
学校に通うだけが、子どもの育ち方ではありません。家庭で、地域で、母親自身が学び手として子どもと向き合うこと ── それが私たちの考える「もう一つの教育」です。
赤ちゃん先生プロジェクトで培った 「ママ自身が担い手になる」 という思想は、ここでも変わりません。学ぶ場をひらく主体は、いつも、ママです。
認定資格制度。
2 つの資格を通じて、イエナプランの実践者を育てます。
ママリーダー資格
家庭・コミュニティで おうち探究塾を開催できる資格。3 時間 × 2 コマ(1 日間・計 6 時間)のカリキュラム。修了後は 2,000 円/参加者でおうち探究塾を運営できます。
¥33,000税込
受講料(一日完結)
オーナーライセンス
地域でイエナプラン教育を主催する責任者の資格。3 時間 × 8 コマ(4 日間・計 24 時間)で、より深いカリキュラム設計と運営力を養成。年間ライセンス料 30,000 円。
¥132,000税込
受講料(4 日間)
直近のスケジュール。
説明会・無料お茶会・認定講座のスケジュールです。
日本のイエナプラン校。
日本国内で本格的にイエナプラン教育を実施している学校です。私たちは、その流れと並走しながら、家庭・地域への展開を担います。
よくあるご質問
Q1 資格取得には、教育の専門知識が必要ですか?
必要ありません。母親としての経験そのものが、子どもと向き合うための最大の資質です。むしろ、教育の専門教育を受けていない方が、子どもをまっすぐ見られる場面も多くあります。
Q2 「おうち探究塾」は何歳から対象ですか?
主に 3〜6 歳の未就学児を中心に、ママリーダーごとに対象年齢を設定して開催しています。詳しくは各回の告知をご確認ください。
Q3 資格取得後のサポートはありますか?
はい。本部からの教材アップデート、コミュニティ内での相互サポート、定期的なオンライン勉強会など、継続的なサポート体制を整えています。
Q4 遠方からでも受講できますか?
対面開催とオンライン開催を組み合わせて実施しています。遠方の方は、まずお問い合わせください。お住まいの地域での開催希望もお伺いします。
Q5 ママハタの他の事業(赤ちゃん先生)との関係は?
どちらも「子どもの育ちを、社会全体で支える」というママハタの根本思想に立脚していますが、独立した別の取り組みです。両方を受講される方も多くいらっしゃいます。